みなさんこんにちは、日本語教師の佐藤です。
今年度の大河ドラマが『光る君へ』なのはみなさんご存知だと思いますが、一話を見逃して見るのを諦めていた私に、NHKが救いの手を差し伸べてくれました。
そう、深夜の再放送です。ありがたや🙏🙏🙏
平清盛以降全く見ることがなかった大河ドラマでしたが(それも震災で録画データふっ飛び最後まで見られなかった😭純と愛も然り)、今回は私が大好きな源氏物語の作者が主人公ということで、何とか追いつくことができました。
私と源氏物語の出会いは小学4年生。子ども向けの上下でまとめられた簡易版の古典シリーズ漫画本でした。毎日何かしら図書館で借りて本を読む子どもだったので、いろいろ読みましたが出会った時の衝撃といったら、ねえ。
その後、あさきゆめみしに出会い(好きすぎて中高とリピートしまくった)、瀬戸内寂聴訳の源氏物語を読み(めちゃ読みやすいのでいつか全巻揃えたい)、ずぶずぶと作品の沼につかっております。謹訳源氏物語は何巻まで買ったか忘れて続きが買えていません笑笑。気づいたら最終巻まで発売されてた。
ただの恋愛物語だと思っていた時期もありましたが、人間とは何か、を問われているような作品でもあり、とにもかくにも大好きです。
10歳のときから今に至るまで私の愛読書のひとつです。
子どもの頃から箏を習いたいと思っているのも源氏物語が起点です。残念ながらまだ手を出していませんが。でもいつかやりたい。
ちょっと興味がある方で、あまりにも長くて読むのがつらい人はぜひ『あさきゆめみし』を読んでください。あの大作を描き上げた大和和紀先生すごすぎる。
夏ドラマにしかもうハマれないと思っていた私に、毎週の楽しみがもたらされました。イッテQはTVerで見ます。
今はね、道長様と始まりそうで始まらないあのじれじれした距離感が楽しすぎてにやにやしています。まあ史実が本家なので二人がくっつくことはないんだろうなと思いますが、それはそれ。いっそのこと歴史捻じ曲げません???(暴論)
私こういう恋愛が好きなのかもしれない。少女漫画畑で育ったので、きゅんきゅんがとまりません。
まだ見ていないという方は、今からでも遅くありません。見て!!!
ダイジェストあります(どうしても布教したい)→(https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/blog/bl/pyVjX9MK7y/)
さて、もう一つ紹介したいものがあります。
湊かなえ先生の『人間標本』です。題名がいいよね。単行本だったので、買うか迷いましたがあまりにも魅力的なそのタイトルに買わないという選択ができませんでした。
結果、お値段以上の価値がありすぎて震えました。
物語は主人公の手記という形で進んでいくのですが、蝶に魅せられた主人公が、美しいものを美しい瞬間で残すために、少年たちに蝶を重ねて標本にする、というかなりやばめな内容です。人間をモデルにして絵を描いたり彫刻をつくったりすることはあれど、まさか標本にしようとするなんて、現代じゃありえないようなことがこの小説では起こっていきます。
そこに人間としての理性を感じられないのが、また主人公に感情移入できない部分でした。
しかーーーーし!!
単なる猟奇的殺人を湊かなえ先生が書くわけないよね!!
ページを進めれば進めるほど、何層にも隠された真実が表れてくるんですよ。その衝撃たるや。読んだものにしか味わえないあの衝撃。できることなら記憶消してもう一度読みたい。
最終的に主人公は蝶にはなれず、人間として感情を爆発させるシーンには鳥肌が立ちました。
この世界で主人公が死んだ後に真実が明らかにされたとき、いったい社会はどうなってしまうのか。それを想像すると、どこか恐ろしささえ感じます。もし自分がこの事件を知り、その真相を知ったとき、何を思うのだろうか。
小説ってそういう書かれていないところに思考を持って行くことができるので、大好きです。考えないときがないほど私の頭の中は常に考え事と妄想でぎちぎちです笑。
今は電車で読む用の『後宮の烏』は全部読み終わってしまったので、『八咫烏シリーズ』を読み始めました。上橋先生の『鹿の王』にも続編が出ていて未だに読めていません。
みなさんも、何かおすすめの小説があったら教えてください。
ではまた来月👋
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