みなさん、こんにちは。日本語教師の佐藤です。
文章を書くことはとても好きなのですが、書きたいことがないとか、考えがまとまっていないと筆が遅々として進みません。創作物も何個か止まったまま一年以上経ちました。プロットって大事なんだよな。そういう細かいことを詰めていくのが本当に苦手なので、うまいこと折り合いをつけてやっていくしかないな~と思っています。
さて、私は八咫烏シリーズにドハマリしている訳なのですが、なんとその作者である阿部智里先生の全く新しいファンタジー小説が出たんですよね👏
買って1ヶ月ほど読めておらず、ついこの間ようやく読みました。いやー電車に乗っていたら行きだけでほほ読み終わってしまい、あまりの面白さと深いメッセージ性に感動しました。ファンタジーの皮を被った現代社会を写し取ったかのようなストーリーとキャラクターに、スタンディングオベーションです。bravo!!
ちなみにイタリア語を勉強して「ブラボー」ではなく「ブラーボ」が正しいアクセント位置というのを知りました。それから、使う名詞によっていちばん最後の文字が変化するという。学ぶってのは新しい発見かあって楽しいです。
今年はスペイン語講座を受講中です。難しいけど、とても楽しいのでついにDuolingoをインストールして、スペイン語をちまちま練習しています。
疑問詞がなかなか覚えられません。英語で勉強してきた「W」じゃなくて「Q」始まりなので、なんだか耳慣れず頭に入ってこない笑
あと活用変化もまだ定着してなくて毎回活用表とにらめっこです。
でも先生の教え方がとても上手なのと、繰り返しの練習のおかげで単語もちょっとずつ覚えてきました。
動詞の形をもっと勉強したらいろんな表現ができそうなので、残りの講座も楽しみです。今はまだ「~です」しか言えない状態笑。これから、「~ている」とか「~した」とか動きがある文を作ってみたいですね。
留学生にも私が味わっているこの感覚を知ってほしいです。楽しいって思ってもらえるような授業ができるように日々模索中。5年ほど日本語教師をしてきましたが、ようやくワークシート頼りではない授業ができるようになってきました。
今までは練習問題を用意して、活用を考えさせたり、文を作るということに重きを置いてすごく労力を割いてきました。だからどちらかというと書くことをメインにしていたのですが、最近は、授業準備時間自体があまりないのもあり笑、あるものを使ってそれを応用する方向に舵をきっています。
どういうことかというと、例えば『みん日』の練習Bはドリル形式なので、活用さえ変えれば文が分かってなくても正解できちゃうんですが、練習問題の文が疑問文である場合は、追加で質問文を作って口頭で学生にQAのやり取りをさせるようにしました。パワポちゃんのメモにダーッと質問文を入れておけば、時間があればやる、なければ飛ばすができて非常に楽です。それに、1:1で話させるので、答えられない学生がいると周りがあれこれと言ってくれるので、一人で分からないままではなく、聞き取れているか、理解できているかが可視化されます。
こういう思考に持っていけるようになったのは、いろんなお助け教材のおかげと言ってもいいです。特にお気に入りは『中級日本語文法を教えるためのアイデア集』(ココ出版)です。
文法の練習が書くだけじゃないことを知って、目から鱗でした。話す練習だってできる、会話をつくることもできる、こんなこともしていいんだと感動しました。
他にも「まずは個人作業→ペアでやりとり」など、もしかしたらそんなん当たり前にやっとるがなみたいなことに5年やってきて私はようやくたどり着いたのです。経験したあらゆるものを授業へ還元して、進化できている気がします。
とはいえ、コミュ力皆無なので(己の交遊関係の狭さゆえに)面白い話なんてものは滅多にできはしないのですが、これまでより「なんだかいい授業ができたかも」「手応えあったんじゃね?」みたいな感覚は増えたと思います。
あの、授業中全員がケータイを見ていて、全く何もできず心が折れた日から大分成長したよ私……!!諦めずに続けてよかったね。私は私を盛大に褒めたいと思います。誰がどんな評価をつけようと私がナンバーワンでオンリーワンです。😃✌
話が逸れてしまいましたが、今回は『皇后の碧』を紹介したかったんです。
「今のよい状態を維持するために、過去の行いには目を瞑る」
私はこの小説を読んで、そういう考えって結構大事なのかなと思いました。
コロナ禍のことを振り返れば、私が直面したあの理不尽な(あくまで私からの視点ですよ)現実というのは、きっと一生根に持つんだろうという意識があります。何せ私は蠍座の女♏️。
ただそれを今のよい状態をひっくり返してまで本来私が受け取るはずだった多大なる恩恵を取り戻す必要はないのだ、とひどく納得してしまいました。今や笑い話としてあの頃に比べてよくなったもんだと言えるというのは幸せなのではないか、反省して、未来に思考を向けることこそ大切なのではないかとこの本を読んで、そのメッセージを受け取りました。
現実離れした設定の世界の中で起こっていることというのは今、私たちが生きている世界となんら変わりのないもので、改めてこれまでのことを整理するいい機会をもらった小説でした。
もちろんストーリーはとても面白かったです。ページを捲る手が止まらないほどに。魅力的なキャラクターがたくさんいて、想像しながら読むと壮大な景色が広がって没入感があります。これはぜひとも映像で見てみたいです。長編アニメーションとかでどうですか。
この丁寧なストーリーがあってこそ、私がこんなにも思考を巡らせられたのだと思います。
阿部智里先生、ありがとうございました🙏🙏🙏
八咫烏シリーズも終盤なので私は雪哉っぴとともに山内を最後まで見届ける所存です。行き着く先が地獄だとしても、私はお供する覚悟です。
あわよくば、「山内よ、弥栄なれ」※なお、雪哉っぴがいることに限る
それじゃ、また何か面白い小説があったら紹介します✋

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